


CONCEPT
「We TAIWAN」は、文化を通じて台湾と国際社会をつなげる2025年の重要なアクションとして、台湾の文化部が主催する複合型イベントです。
大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」に呼応し、「We TAIWAN」では「未来を支える、奇跡の島」をコンセプトに掲げています。世界が再編の歩みを続けるなか、台湾の文化は柔軟に進化を遂げ、未来を描く力を育んできました。多様な視点で自身を見つめ、新しい世代とテクノロジー、文化芸術を結びつけ、未来の言葉で台湾の独自性を世界に語りかけていきます。
台湾は異なる大陸・海洋プレート、異なる温度の海流、異なる方向から吹く季節風が交錯する、レジリエンスに満ちた島です。多民族、多文化、複雑な歴史、そして常に世界に開かれたまなざしを持ち、包容力、柔軟性、しなやかな適応力を備えています。伝統を大切にしながらも革新を恐れず、運命を受け入れながらも、現実に縛られることはありません。テクノロジーから文化まで、書き、描き、歌い、踊り、演じーー交わり合う文化を受け継ぎながら、アーティストたちは多次元的な思考と創造力を携えて大阪に赴き、ロマンと力強さに満ちた台湾の物語を伝えてくれることでしょう。
私たちは、人と人がお互いの違いを知ってつながることが、未来を切り開く力になるのだと信じています。台湾は英雄の座をめぐって競い合うようなことはせず、いつもともに支え合う「私たち」として、未来へ進みます。そうした信念から、この大切なイベントを「We TAIWAN——「咱台灣」(らん・だいわん)」と名付けました。
この夏、日本の皆さんと大阪での時間をともに過ごすことで、未来にはきっと、想像を超える奇跡が訪れると信じています。
主催|文化部
共催|台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター
統括|財団法人文化台湾基金会(TCTF)

可能性は無限大、a-We


フィリピン海プレートとユーラシアプレートのせめぎ合いにより、海底からあわれた不思議ないのち。
「アウィー、アウィー」という異世界の言葉を発し、その体は弾力と強靭性が満ちる未来素材でできていて、ぐにゃっと曲がり、ピョーンとのび、ふわっと重なり合います。感情や食べ物、身に付けたスキルによって、色も自由に変化します。
旅行で宝物を集めるのが好きで、最大の特技は無限の学習能力。友達作りが好きで、チームプレイの達人です。

4つのテーマ
インスピレーションに溢れる島、手で紡ぐ自然
VS. (グラングリーン大阪内)

私たちは、台湾という島の上で感じた山と海のうごめきを、手の感覚を通して色彩で表現しました。光があり、影があり、音がある「台湾スペクトル」は、地理、歴史、文化、そして現代アートへとつながる、五感をめぐる旅路です。
台湾の独特な地理環境と歴史の変動は、しなやかで力強い文化的なレジリエンスを育んできました。さまざまなものが交錯して影響し合い、変化することで、台湾人特有の包容力、ハイブリッド性、適応力が培われました。文化は交錯と衝突の中で絶えず変容し、革新のなかで絶えず生まれ変わっていきます。アーティストたちは歴史を受け継ぎ、現代を受け入れ、変化し続ける環境のなかで「台湾の色彩」を探し求め、創作を通してこの島の文化的なレジリエンス、そして再起する力を表現しています。
「台湾スペクトル」は台湾のビジュアルアートの進化を通して、台湾文化の融合、創造と再生の縮図を映し出します。この展示は、ビジュアルシアター「台湾本色」、染織文化にフォーカスした「光織自然」、音と光のサウンドシアター「島嶼声譜」という三つの空間で構成されています。それぞれの空間が台湾の文化を投影しており、多様な感覚を通じて「台湾」を体験していただけます。音、色、そして光が交わるなかで、進化を続けるこの島の文化や創造のエネルギーを存分に感じてください。
未来を見つめ、融和を超える奇跡
大阪市中央公会堂

領域を超えたクリエイションは、台湾人が非常に得意とするところです。文化の進化という潮流の中で、私たちは文学、映画、テクノロジーダンス、VRパフォーマンスといったお互いの境界を飛び越え、交差させることで、かつてない芸術の奇跡を創り出してきました。紙から映像へ、舞台からバーチャルリアリティへ。台湾のクリエイターたちはテクノロジーを柔軟に取り入れ、ハイブリッドな発想でさまざまな物語を再生し、活気ある文化的語彙を生み出し続けています。
これは、領域を超えた融合についての展示です。台湾のクリエイターたちがテクノロジーとアートの対話を通じて、リアルとバーチャルの間にある文化の境界を再定義し、想像力を尽きることのない創造力へと変えていくプロセスを紹介します。
台湾におけるメディアアートの発展を辿りながら、クロスドメインの実験のなかで、アートの境界がいかに拡張されてきたかに迫ります。文学は映像表現におけるコアとなり、舞台やダンスがセンシング技術や没入型環境と融合することで、身体はデジタル世界における筆の役割を果たします。VRやニューメディアを採用したパフォーマンスは感覚の新たな次元を切り開き、身体的な体験を通じて観客に物語を届けられるようになりました。映像・音・インタラクティブな環境が交差する空間で、台湾の文化がそれぞれの時代でどのように解釈されてきたか、領域を超えたクリエイションによって未来のアートがどのように形作られていくのか、そのプロセスをぜひ見届けてください。
大いなる集まり、我々MIT(台湾製造)
中之島

台湾の人々は、活力があって流動的な、独特の結集力を持っています。台湾人が集まると、そこには無限の可能性が広がります。マーケットでは売り子たちの叫び声があちこちで鳴り響き、さまざまな食べ物の香りと、人々が繰り広げる会話の音が入り混じって、とてもリアルな日常のリズムが生まれます。廟の前では陣頭のパフォーマンスが繰り広げられ、台湾オペラ・歌仔戯の旋律が響き、伝統人形劇・布袋戯の人形たちが灯りの中で舞う、信仰と娯楽が共存する奇跡のような風景が見られることでしょう。一方、学校の教室では学生たちが社会、テクノロジー、文化をめぐって意見を交わし、それぞれの発想から新たな未来の可能性が芽生えていきます。街の公園では太極拳を舞うお年寄り、遊びまわる子ども、大道芸人の即興演奏が見られます。こうしたある種のカオスこそが、私たちの「台湾らしさ」です。
この島では、あらゆる集まりが創造の始まりであり、全ての交流が変化のきっかけとなります。街角に響く太鼓の音も、路地裏の井戸端会議も、台湾ならではのエネルギーが文化の進化と再生を後押ししています。パフォーマンス、マーケット、文学、演奏などを通して、台湾人の結集力が生み出す生命力あふれる瞬間をお見せします。信仰、交流、学習の場で交差するエネルギーがいかに無限の可能性を育むのか。最もプリミティブで、パワフルで、ピュアな文化の鼓動を体感してください。
どこでも、台湾人の遊び心
Coming Soon...

台湾の人々は、現実から遊びを生み出す魔法の力を持っています。制限のある環境でも創造性を駆使していとも簡単にオリジナルのゲームを作り出し、平凡な日常を誰もが楽しめる冒険ファンタジーに変えてしまいます。こうした「遊び心」は、私たちの文化的な姿勢であり、集団的創造力を表すものでもあります。柔軟で、即興的で、試行錯誤を恐れず、何度でもやり直すことのできる力。それこそが、台湾文化が進化し続ける原動力なのです。
これは、「うめきた」のクリエイティブスペース「VS.(ヴイエス)」をはじめ、都市の街頭や音の拠点を繋ぐバーチャルとリアルを融合させたルートを設計し、大阪を文化的なプレイランドへと変身させる企画です。参加者の皆さんには、モバイル端末を手に、観光スポット、グルメ、展示会、パフォーマンスといった台湾文化を探索する冒険の旅に出発していただきます。少しずつ“台湾人に変身”することで、台湾文化への想像力が広がるはずです。ゲームには、方言や音、マーケットでのパフォーマンス、街角での意外な出会いなど、ささやかな文化行動的ミッションが用意されています。舞台のないアクションシアターで、大阪を旅しながら台湾文化に浸ってみましょう。