国際的な映画監督アン・リー(李安)による「父親三部作」最終章。彼の故郷、台湾・台北で撮影が行われ、1990年代の家族や世代間の対立と和解が繊細に描かれています。第31回ゴールデン・ホース・アワード最優秀作品賞、最優秀助演女優賞、脚本賞にノミネートされ、第39回アジア太平洋映画祭では最優秀作品賞と編集賞を受賞。カンヌ国際映画祭では監督週間セレクションのオープニング作品に選ばれました。また本作は台湾を代表してアカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされており、リー・アン監督の前作『ウェディング・バンケット』と並び、2年連続でのノミネートとなりました。
この物語は、一流ホテルの料理長でありながら、家庭に問題を抱えるチューという父親を描いた作品です。3人の娘たちとはすっかり疎遠になり、毎週日曜日に夕食を作ることでなんとか家族関係を維持しています。学校で教鞭をとる長女の嘉珍は敬虔なクリスチャンでありながら孤独にさいなまれ、キャリアを積んだ次女の家倩は恋愛トラブルに巻き込まれ、三女・家寧の初恋は、家族にさらなる衝撃を与えます。隣人の錦栄とリャンおばさんの訪問をきっかけに、本当の一家団欒が実現します。