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残酷さを映す純真な眼差し――台湾マジックリアリズムの書き方
講演

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内容紹介

講演者:甘耀明(カン・ヤオミン)

甘耀明の小説は、台湾のマジックリアリズムの代表作だと評されています。彼の作品は童話的な語り口のなかに、歴史・暴力・人間性への深い洞察が込められています。本講演では代表作『鬼殺し』を起点に、いかにして幻想的なタッチで第二次世界大戦や二・二八事件、白色テロといった台湾の歴史的記憶を描いているのかに迫ります。また、荒唐無稽な変容と幻想によって、大人の世界や社会の傷をどのように見つめているのかを読み解きつつ、文学が記憶や癒しにどのような役割を果たすのかを考察していきます。

注意事項

・LINEで事前の申し込みが必要。予約はこちら→
・日本語⇔中国語の通訳がつきます。
・講演時間は約2時間(途中休憩なし)を予定しております。
・講演中の撮影・録画・録音はご遠慮ください。

クリエイティブチーム
甘耀明(カン・ヨウミン)

東海大学中国文学科、東華大学創作および英語文学研究科卒業。劇場脚本家、記者、中学校教師を経て、現在は専業作家として活躍。

これまで著した作品は、『神秘列車』、『水鬼學校和失去媽媽的水獺(水鬼の学校と母を亡くしたカワウソ)』、『鬼殺し』、『喪禮上的故事(葬式での物語)』、『沒有圍牆的學校(塀のない学校)』などがある。

また、かつて中国時報「開巻」年間ベストブック賞や台北国際ブックフェア大賞などを受賞。

これまでに、静宜大学や慈済大学で作家として招聘されたほか、曉明女子高級中学では特約作家も務めた。現在は静宜大学「文思診療室」の常駐作家として活動するほか、「千樹成林」や「快雪時晴」といった児童向け創作文クラスの講師も務めている。