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ユニットA|故郷を振り返る
VR上映

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内容紹介

集団的な傷であれ、個人的な記憶であれ、「故郷」とは失って初めてそれがどのようなものであったのかが理解できるものです。時にそれは廃墟となって封鎖された道路であったり、扇風機の音が響く夏の昼下がりの古い家だったりします。「故郷を振り返る」は、『住所不明:福島の現在』と『古い家』という2つの作品を通して故郷を見つめ直そうという試みです。

 

被写体を3Dデータ化する「ボリュメトリックキャプチャ」と写真測量法を駆使して制作された『住所不明:福島の現在』は、原発事故後、帰ることのできなくなった故郷の風景を映し出します。 私たちは、コミュニティが過去に受けた傷からどのように暮らしを再建していくか、災害後に「故郷への帰属」はどのように再構築を迫られるのかを目撃することでしょう。『古い家』では一人称の視点から、許智彥監督の祖母の身体的記憶に導かれ、家族で過ごしたある夏の午後へと戻ります。物理的なシミュレーションと時間のひだを通して、喪失感が目の前の音と映像に浸透していきます。

 

故郷の輪郭はとうの昔にぼやけてしまったかもしれませんが、家族、土地、時間と絡み合った感情は、残るものと消えゆくものの間にあり、再び目にされ、戻って来ることを今も静かに待っています。

注意事項

【ご予約と注意事項】

1. 本プログラムは完全予約制(無料)となっております。ご鑑賞の前日までに、LINE公式アカウントよりご予約をお願いいたします。

2. 12歳未満のお子様は視力が発達段階にあるため、ご鑑賞は12歳以上の方を推奨しております。

3. 上映15分前までに、LINEの予約画面をご提示のうえ、受付をお済ませください。

4. 各回の上映開始から5分を過ぎますと、ご入場いただけません。その際、現場のキャンセル待ちの方が代わりにご入場される場合がございます。どうぞ時間に余裕を持ってお越しください。

5. 観覧前にスタッフまたは説明映像の指示に従い、機器を正しく装着してください。機器の破損を防ぐため、丁寧にご使用ください。

6. ユニットDは、立ち見でのご鑑賞を推奨しております。座って鑑賞をご希望の方は、上映前に係員へお申し出ください。

7. 多くのメガネはヘッドマウントディスプレイに装着可能ですが、より快適なご鑑賞のためにコンタクトレンズのご使用をおすすめします。

8. 最適な鑑賞体験のため、字幕のない作品もございます。上映時には中国語・英語・日本語のセリフの翻訳資料をご用意しております。

9. めまいを起こしやすい方は、ご自身の体調を十分ご確認のうえでご参加ください。上映中に体調不良を感じた場合は、目を閉じて休憩するか、手を挙げてスタッフにお知らせのうえ、VR機器を取り外していただくようお願いします。なお、他の上映回への振替対応はできかねますので、ご了承ください。

10. ご参加いただくことで、主催者によるあらゆる形式での撮影・録画に同意したものとみなされます。撮影・録画された素材は、主催者チームにより無償で使用される場合があります。

11. 上映スペース内への飲食物の持ち込みは禁止とさせていただきます。また、携帯電話などの電子機器は、上映の妨げにならないようマナーモードまたはフライトモードに設定してください。

12. 天災や停電、その他一時的なトラブルにより上映や機材の動作が不可能な場合は、体験を中止させていただくことがあります。予めご了承ください。

13. 主催者は、本プログラムに関する最終的な修正、変更、解釈を行う権利を有します。

作品一|『住所不明:福島の現在 Address Unknown : Fukushima Now』
内容紹介

日本、アメリカ、台湾|VR360|2024|カラー|24分

 

★ 2025 サウス・バイ・サウスウエスト映画祭 XRエクスペリエンススポットライト

★ 2024 高雄映画祭 XR部門

★ 2024 ヴェネチア国際映画祭 イマーシブ部門

 

『住所不明』は、日本の福島、台湾の離島・蘭嶼など、さまざまな文化圏で災害が故郷やコミュニティに与える影響を探る没入型VRバーチャルリアリティドキュメンタリーシリーズです。視聴者はVR技術を通して災害現場に赴き、災害を経験したコミュニティと出会い、トラウマの中で生き残り、再建する過程について学ぶことができます。

 

シリーズの第一弾である『住所不明:福島の現在』は、2011年の福島第一原子力発電所事故で被災した方々を訪ねました。ボリュメトリックキャプチャと写真測量法を駆使し、被災地域を再現したこの作品は、視聴者に災害が人や環境に及ぼす深い影響を感じさせます。地域住民が語る言葉を通じて、故郷に帰れなかった記憶、深い傷を負ったコミュニティがどのような状況に置かれているのかを目撃することで、「故郷」の意味、そして災害の襲来時に私たちの帰属意識がどのように再定義を余儀なくされるかについて考えます。

 

 

 

クリエイティブチーム
監督|Arif KHAN external link external link external link

イギリス人の脚本家・監督。現在はロサンゼルスと東京を拠点に活動。Airbnb Creative Studios、ワーナー・ブラザース・アニメーション、Oculus Story Studioでの勤務経験を持つ。短編映画やVR作品はシッチェス映画祭(SITGES)、サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)、トリエステ国際SF映画祭、イマジン映画祭など、世界的な映画祭で上映された実績を持つ。

配給|Serendipity Films Ltd. external link external link external link

2015年に設立された「Serendipity Films」は台北を拠点とし、国際的かつ異業種リソースの統合能力を持つ、映画やテレビの制作・配給会社。テレビ、映画、ショートフィルムからニューメディア、イマーシブコンテンツの制作・配給に至るまで、映像におけるより革新的な表現方法を追求している。

配給|Young Films International, LLC

アダム・カレン・ヤング(Adam Cullen Young)が2022年に設立した映画とニューメディア・コンテンツの制作・配給会社。 北米・南米、アジア、ヨーロッパの経験豊富なパートナーらとともに、国際的なコンテンツクリエイターのためのリソースを統合し、優れた作品の制作・配給を目指している。

作品二|『古い家 Home』
内容紹介

台湾|VR360|2019|カラー|17分

 

★ 2021 ビヨンド・ザ・フレーム映画祭 最優秀VR賞

★ 2020 富川国際ファンタスティック映画祭

★ 2020 トライベッカ映画祭

 

 

『古い家』は一人称視点で、許智彥監督の祖母の身体的記憶に導かれ、家族で過ごしたある夏の午後へと戻ります。静かな日本式家屋で祖母は介護人と暮らしています。夏の日の午後、久しぶりに家族が集まり、皆が祖母の周りを囲んでは、それぞれの方法で愛を伝えます。人々が行き交い、テレビ番組が絶え間なく流され、扇風機が首を振り続ける、そんなわずかな音や映像の中、喪失感が静かに滲んでいるのでした。

クリエイティブチーム
監督|HSU Chih-Yen external link external link

実践大学ファッション・メディアデザイン大学院を卒業。多彩な映像スタイルを持ち、映画のリズムや繊細な感情表現を得意とする。著名な脚本家シュー・ユーティン(徐誉庭)との共同監督作品『先に愛した人(Dear EX)』は、台北映画祭やゴールデン・ホース・アワードで数々の賞を受賞。

配給|高雄市映画館 Kaohsiung Film Archive external link external link external link

台湾南部の映画産業を推進する高雄市映画館は、「産業革新」「教育振興」「プログラムキュレーション」に取り組む重要機関。台湾におけるXR産業を育成し、VRクリエイターに全方位のリソースを提供し、台湾初の「VR体感劇場」を設立し、台湾と海外から優れた作品を厳選して上映している。

毎年10月に開催される高雄映画祭は、台湾三大映画祭のひとつであり、国際短編映画部門とXR部門を有する国際映画祭。なかでも『XR DREAMLAND』は、アジア最大のXRイマーシブ映画祭であり、世界中からトップクリエイターが集い、世界でも重要なXRの交流の場となっている。

配給|Hsuˇ Chihˋ Yenˋ Director Studios

Hsuˇ Chihˋ Yenˋ Director Studios は、芸術性と感情的な深みを兼ね備えた、繊細で感動的なスタイルを有し、台湾まつわる物語を伝えることにフォーカスしている。初のVR作品『古い家 Home』は国内外で数々の賞を受賞。現在は長編ドキュメンタリー『爸爸怎麼了? We Need To Talk About Father』の制作や、台湾の現代ヒップホップ・カルチャーを描いた作品の制作に取り組んでおり、さまざまな形で台湾社会の姿と声を探究している。

配給|Funique VR Studio

Funique VR Studio は、8K VR映像コンテンツ技術を持つ業界大手プロバイダーであり、制作と投影のためのワンストップ・ソリューションを提供。 エンターテインメント、教育、スポーツイベント、VR配信のコンサートを専門とするFunique VRは、ミリメートル的なマクロやパノラマのスキャン、XR技術に優れ、究極のバーチャルリアリティ体験の実現に努力しています。 ヴェネチア国際映画祭に6年連続でノミネートされ、2022年にはイマーシブ部門で最優秀賞を受賞したほか、サンダンス映画祭、アヌシー国際アニメーション映画祭、高雄映画祭などの世界中の映画祭で評価されている。

  • 日時
    8 / 11 (月) 10:30 (日本語)

    8 / 12 (火) 12:30 (日本語)

    8 / 13 (水) 14:00 (日本語)

    8 / 14 (木) 15:30 (日本語)

    8 / 15 (金) 10:30 (英語)

    8 /16 (土) 12:30 (英語)

    8 / 17 (日) 14:00 (日本語)

    8 / 18 (月) 15:30 (英語)

    8 /19 (火) 10:30 (日本語)

    8 / 20 (水) 12:30 (日本語)
  • 会場
  • 費用
    入場無料(ただいま予約受付中)